LGBTQ+プライド月間。ビジネスにとってなぜ大切なのか?考えてみましょう
近年、企業がマーケティングや広告戦略においてLGBTQ+を取り入れるのを見たことがあるのではないでしょうか。例えば、ロゴをプライドを象徴するレインボー色のようなものに変えたり、限定商品を発売し、企業としての支援姿勢を強調したり、アライ(支援者・盟友)として提唱したり、またはパレードやプライドイベントなどの社会的な取り組みに参加することもあります。しかし、多くのLGBTQ+当事者がオーナーである企業にとっては、プライド月間は、必ずしも自社への注目を集めるものではないかもしれません。しかし、端的に、多くの企業にとっては、社会的なイメージをより向上させるチャンスでもあるのです。そこで、今年のプライド月間では、LGBTQ+の起業家や経営者が企業内で直面する最も一般的な課題にクローズアップしていきます。
LGBTQ+が経営する企業とは?
NGLCC(全米LGBT商工会議所)は、LGBTQ+コミュニティ(性的少数者)の一員であると自認する人が51%以上所有、経営、管理している企業を、LGBTQ+当事者が経営する企業と定義しています。しかし、多くの企業経営者は、社会的な偏見から、LGBTQ+コミュニティのメンバーであることを公言していません。
LGBTQ+が経営するビジネスと業界の現状
起業は、それを望む誰にとっても大きな挑戦ですが、起業家を目指すLBGTQ+当事者が直面する課題はより複雑で、それを乗り越えるのはより困難です。プライド月間は、職業上の制約や障壁に直面しやすい人たちのために、よりインクルーシブで公正な職場環境を作るために、組織として何ができるかを考える良い機会です。これには、投資家、従業員、顧客に対してセクシュアリティの公開をすることや、職場でハラスメントや差別の被害に遭った経験を公開することなどが考えられます。 ある調査によると、LGBTQ+のビジネスオーナーの約20%が差別による障壁に直面したことがあるという結果が出ています。資金調達、ライセンスの取得、見込み客や売上の追求、新しい従業員の採用など、LGBTQ+当事者によるビジネスは、社会的偏見や政府のサポート不足により、より多くの不利な状況に直面する傾向があります。これは特に、国によっては、LGBTQ+の従業員やビジネスオーナーに対する法的保護がまだ整備されていないことに原因があります。このようなことが、企業の成長・発展にどのような影響を与え、どのような制約を与えるかを理解し、考えることは非常に重要です。そのため、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの人々が、その性的指向や性自認のために現代の企業社会で直面している障壁について、今こそ声を大にすべきなのです。
LGBTQ+の人々が職場で直面している課題
このLGBTQ+プライド月間では、LGBTQ+の人々が職場で経験するハラスメントやいじめの課題を取り上げることも目的のひとつとしています。様々な業界において、目に見える形で進捗があるにもかかわらず、いまだ多くの課題が残っています。多様性を受け入れ活かすることは、企業にとって最も重要なトピックの一つですが、職場におけるハラスメントの課題は依然として深刻です。ここでは、なぜあなたの会社がインクルーシブかつ多様性のある職場を実現することが重要なのか、その理由をあらためて詳しく説明します。ストーンウォールの報告によると、トランスジェンダーの従業員の8人に1人は、過去1年間に同僚や顧客から身体的な苦痛を受けているとのことです。このことは、トランスジェンダーの人々を取り巻く社会的な偏見があることが明らかであり、LGBTQ+の労働者を保護するための新しいポリシーを導入する必要性を強く示している事実です。
さらに、マッキンゼーのアメリカの職場に関するレポートによると、LGBTQ+女性の20人に3人は、自分の性的指向がキャリアに悪影響を及ぼしたと考えているとのことです。LGBTQ+の男性の場合はさらに高く、20人に6人が自分のキャリアアップを大幅に阻害すると考えているそうです。このような結果は、性別や性的マイノリティが職場で昇進する際に、大きな障壁に直面していることを示しています。
今、何に注力すべきなのか?
プライド月間は、性的指向や性自認がなぜ職業上のキャリアに影響を及ぼしうるかをあらためて見直すための期間でもあります。すべての経営者にとって、自分の会社がどのように運営されているか、そして職場のダイバーシティ&インクルージョン、エクイティを実現するために何ができるかを考える機会となっています。ジェンダーやセクシュアル・マイノリティをサポートする方法についてもっと知りたい方は、ぜひ弊社の無料ウェビナー(その後のパネルディスカッションを予定)にお申し込みいただき、職場のLGBTQ+の方々のサポートについて学んでください。
6月を通して、LGBTQ+コミュニティの支援とアライになる方法について理解を深めていただけるような貴重な情報を、ソーシャルメディアにも掲載しています。ご不明な点がございましたら、弊社担当までお問い合わせいただくか、または弊社ホームページをご覧ください。
ウェビナー「~Walk the Talk for LGBTQ Inclusion~」にご興味のある方は、以下のリンクよりお申し込みいただけます。お知り合いやご友人をお誘いの上、ぜひご参加ください。
English (23 June): https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_PrF_QmdRQfWOEv_UDFpuqA
日本語開催 (29 June): https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_rI2QYF8ESJyoowYOEXVx2
English
Date:18:30 - 19:30 (JST) / 10:30 - 11:30 (BST) Wed, 23 June 2022
Venue: Online (Zoom)
Speakers (TBD): Sanae Endo (GAP) & others
Topics (TBD):
LGBTQ activities and legislations around the world
Best practices by Global & Japanese companies
5 Practical Steps as allies
日本語開催
オンラインイベント 「LGBTQ施策・アライとしての実践」(日本語)
日時:2022年6月29日(水) 12:00 - 13:00 (英国) / 20:00 - 21:00 (日本)
場所:Zoom
登壇者(予定): 水橋 紀恵 氏 (三井化学)、砂野 憲司 氏 (Hult/ EF Corporate Education)
トピック(予定):
LGBTQを取り巻く世界の状況2022
グローバル企業・日系企業の成功事例
アライとしてできる5ステップ