「静かな退職者/Quiet Quitters(必要以上に働かない社員)」を極力出さないために健全な職場環境を維持する方法
業績を上げながらインクルーシブな職場環境を作ることは簡単なことではありません。たゆまぬ努力、ベストプラクティスの実践、そして全ての経営幹部と部署の積極的な関与が必要です。健全でインクルーシブな職場環境は、チームのエンゲージメントとパフォーマンスを向上させる非常に強力なツールと成り得ます。社員の誰もが認められ、感謝されていると感じられるような職場環境を確立することで、多方面で会社に大きな利益をもたらすことができます。社員は会社での昇進に強い意欲を感じ、社員それにより定着率が向上し、生産性も向上します。では、どうすればこのような環境を実現し、「静かな退職者(必要以上に働かない社員)」を出さないようにできるのでしょうか。
「静かな退職者(必要以上に働かない社員)」とは?
働きやすい職場環境づくりについては、これまで色々と言われてきましたが、「静かな退職者」というのは比較的新しいトピックです。「静かな退職(Quiet Quitting)」とは、必ずしも勤めている会社を辞めるということではありません。自分の担当業務以外の仕事には手を出さない、または仕事や職場への興味や関心が薄い、あるいはその両方を指します。そのような社員は、主要な責任を果たすために会社に留まってはいても、早出、残業、自身の義務でない会議への出席など、職務の範囲外の行動を取る可能性は非常に低くなります。そのため、会社でより多くのことを成し遂げ貢献しようとする意欲などは感じられないでしょう。
はじめは、このような「退職」は大した問題ではなく、健全な職場環境を脅かすほどのものではないと思うかもしれません。しかしながら、この事象をより深く探れば探るほど、それがいかに職場環境と文化に悪影響を及ぼすかがわかってきます。社員が会社の最新の業績に対する熱意や関心を失っている場合、モチベーションや昇進への意欲が著しく低下し、その結果、職場環境全体に大きな影響を後に及ぼすことになるのです。
「静かな退職者」になりやすい人とは?
Z世代の仕事やキャリアに対する姿勢が他の世代と異なっていることは驚くことではありません。Z世代は、満足感や自分への評価を十分に感じられない場合、仕事を辞めたり転職したりする可能性が最も高いのです。さらに、Z世代は「静かな退職者」になる傾向も最も高くなっています。最新の調査では、18~29歳の労働者の67%が「社員は給料分の仕事だけをすればよい」と回答しており、「社員は常に求められている以上の仕事をしようとするべきだ」と回答したのはわずか22%でした。このことから、Z世代の大多数が「静かな退職」という考え方を強く支持していることがわかります。
「静かな退職」という流行はソーシャルメディアから生まれ、現在、急速に広まっています。ギャラップ社の調査によると、静かな退職者は、米国の労働人口の少なくとも50%を占めており、彼らが職場環境に与える影響は、若い世代が会社における自分の役割をどう認識するかにも大きく影響しています。「静かな退職」は求められている以上の仕事を行うことへの興味が薄いことから、主に燃え尽き症候群とも関係しています。別の調査によると、静かな退職者の10人中8人は燃え尽き症候群を経験したことがあるというのです。
働きやすくインクルーシブな職場環境を通じて「静かな退職」危機を回避する
「静かな退職者」や燃え尽き症候群の問題に効果的に対処するためには、重要な要因となり得る外的影響について考える必要があります。
マネージャーのエンゲージメント -「静かな退職者」問題に対処するには、マネージャーのエンゲージメントに取り組むことが大変重要です。〇〇〇の調査によると、マネージャーの3人に1人しか仕事にエンゲージしていないという結果が出ています。マネージャーは、社員を個人として最もよく知り、彼らの長所や目標についても理解できる立場にあることから、エンゲージメントの欠如や燃え尽きを抑えるために、社員とコミュニケーションを取る方法を学ぶ必要があります。 自分の仕事が評価され、それが組織の大きな目標に寄与していると分かれば、社員のパフォーマンスは向上し、エンゲージメントも保持されます。
健全でオープンな職場環境の整備 -「静かな退職者」を減らすためには、社員が、自分の意見に耳を傾けてもらえている、そして尊重され、理解されていると感じることができる職場環境の整備が不可欠です。健全でインクルーシブな職場文化の確立により、多様な社員は自分が組織の一員であると実感することができ、生産性とパフォーマンスが向上します。また、職場の文化意識が高ければ、優秀な人材を引きつけることができ、その結果、33%の収入増*にもつながります。*〇〇調べ
信頼の構築- 信頼の核である相手への配慮や気遣い無しには、社員が仕事にエンゲージすることはなく、求められているもの以上の働きを会社のためにすることもないでしょう。社員を大切にし、望ましい形で成長できるようサポートすることによって、信頼を築くことができるだけでなく、健全な職場環境を確立することができます。安全かつ協力的な職場環境を提供することは、マネージャーにとって重要なスキルであるということを忘れてはなりません。つまり、多様な社員とのコミュニケーションに関して、マネージャーのコミュニケーションスキルを向上させることは、チームのパフォーマンスや会社へのエンゲージメントに直接影響を与えるのです。
生きがいを感じることができる健全な職場環境(Ikigai =生きがいの場合)/(Ikigai=Ikigai Authentic社の場合)Ikigaiと一緒に健全な職場環境を
Ikigai Authenticは、健全な職場環境がいかに大切であるかを理解しています。健全な職場環境は、社員の燃え尽きを防ぐだけでなく、チーム内のエンゲージメントを向上させることができます。「静かな退職者」問題に対処するためには、リーダーは働きやすくインクルーシブな職場環境を作ることに注力する必要があります。
当社のカスタマイズされたダイバーシティ・トレーニングは、多様なチームメンバー間で明確かつ健全なコミュニケーションを行うメリットをわかりやすくお伝えし、望ましい職場文化が確立できるようお手伝いいたします。時代は変化しており、企業は新しいスタンダードに適応する必要があります。ドーナツや卓球台のある楽しいオフィスを提供するだけでは十分ではありません。社員は、自分が受け入れられ、自分の意見に耳を傾けてもらえることを望んでおり、その実現には、多様性、公平性、インクルージョンに関する方針と取組みが会社の最優先事項の一つとなっていなければならないのです。ダイバーシティ・トレーニングがどのように皆さんの会社の業績と社員の幸せを大きく向上させられるかについて、ぜひ当社の専門家にお問い合わせください。